コールセンター運用を円滑にすすめるにおいてSVなどの管理者と現場オペレータとの信頼関係構築は重要な課題です。
そこで今回は、SVなどの管理者が、オペレータと信頼関係を築くにはどうしたらよいのか考えていきます。
1.SVの役割を再認識する
どのようにオペレータと接する必要があるのかを考えるにあたって、SVの役割を再認識してみましょう。
「コールセンター白書2020」によると、SVの業務で最も重要とされる事項を聴いたアンケートの結果は以下の通りです。
●参考:月刊コールセンタージャパン編集部/『コールセンター白書2020』/株式会社リックテレコム/東京/2020.10.16/P70
この結果をみると、オペレータの業務指導(53%)、オペレータの業務モニタリング(8%)、オペレータの精神的なケア(4%)など、対オペレータにおける役割が重要視されていることがわかります。
コールセンターを運用するにはオペレータの存在が必要不可欠です。そのことから考えると、アンケート結果でオペレータに関する項目が全体の約7割を占めているのも納得です。
この結果から、SVなどの管理者は、オペレータとの信頼関係構築に積極的に取り組む必要があると言えるでしょう。
2.SVに求められるコミュニケーション能力
みなさんは、厚生労働省が調査している「労使コミュニケーション調査」をご存じでしょうか?
労使コミュニケーション調査は、労使間(事業所と労働者)の意思疎通を図るために取られている方法や運用状況、事業所、労働者双方の意識の実態把握を目的として、5年に一度実施される調査です。
労使コミュニケーションの概念は、労働組合と会社の話し合いなどを指す狭い意味だけではなく、朝礼や上司との会話など、日常的に発生するコミュニケーションも含む広い概念だと考えられています。
この調査のなかで、労働者を対象に、重視する労使コミュニケーションの種類を集計したアンケートがあります。
結果は以下の通りです。
●参考:厚生労働省 令和元年「労使コミュニケーション調査」結果概要
アンケート結果から、労働者が最も重視する労使コミュニケーションは「職場の人間関係」であることがわかります。
コールセンターも例外ではなく、オペレータが心地よく業務を遂行できる環境作りを目指すうえで、職場の人間関係をより良いものにしていかなければなりません。
このことから、SVは現場を指揮・監督する立場として、オペレータの本音を聴きだせる適切な距離感と、コミュニケーション能力が必要となります。
3.SV(管理者)がオペレータと信頼関係を築く方法
SVの役割として、オペレータとのコミュニケーションが重要であることはわかりました。
では、実際にどのようなコミュニケーションが望ましいでしょうか?
現場で活用できる、オペレータと信頼関係を築く方法を3つご紹介します。
①業務外の雑談ができる雰囲気作り
オペレータとの距離を近づけるには互いのことを理解していなければ難しいです。
そのため、業務に支障が出ない範囲で雑談できる雰囲気を作ってみましょう。
オペレータからみると、SVを含む管理者は上司にあたります。そのため、怖い印象を持っている可能性がありますから、管理者がみずから話しかけるなど、積極的に行動してみてください。
注意点として、あまり会話を好まないオペレータの方もいます。過度な干渉にならぬよう、適切な距離感を意識しましょう。
②能力に応じた適切な評価
オペレータのモチベーションをあげるという意味でも大切なのが、能力に応じた適切な評価をすることです。
オペレータは自身の能力がどの程度なのか、周りの同僚をみて自己分析しています。
そのため、管理者からのフィードバックや面談時において、自身の思っていた評価より低いものであると不満を示すケースが多々あります。
そのような場合を想定して、評価する管理者の主観だけではなく、目に見える数値などの情報を活用し、客観性を担保できる工夫が必要です。
「客観的な視点から平等に評価してくれる」とオペレータに思ってもらうことが、管理者への信頼をより確かなものにします。
③オペレータ以上の実務能力を身に付ける
管理者の重要な役割として、オペレータの業務指導があげられます。
業務的な指導を実施するには、管理者がオペレータ以上の実務能力を持っていることが大前提です。
実務能力が低い管理者は頼りにならないと思われてしまい、信頼を勝ち取るのも難しくなります。
そのため、通常時の対応からクレーム対応まで、オペレータの手本となる仕事ができるよう、日々の努力が必要となります。
4.SVとオペレータの間にも信頼関係は必ず築ける
SVなどの管理者がオペレータと信頼関係を築くには、管理者がみずからの役割を再認識し、適切な距離感をもってコミュニケーションを取り続ける必要があります。
日々の業務に追われ、オペレータと向き合う時間が作れないという事実も現場にはあるでしょう。
しかし、多忙ななかでも、オペレータと付かず離れずの距離感を保てるよう、意識してコミュニケーションを図ってください。
SVとオペレータの間にも、職位の違いを超えた信頼関係を築くことは必ずできます。
少しずつ互いを知り、理解と協力ができる関係作りを目指していきましょう。
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